著述編

寸鉄

寸鉄活人 (栄光百十五号 昭和二十六年八月一日)

今年ゃ南瓜の当り年じゃない、今年ゃ赤痢の当り年、一家心中の当り年、一家皆殺しの当り年、麻薬中毒の当り年と数えてくると成程地獄世界だね、之を天国に上げるんだから大変でも何でもない、お茶ノコサイサイ朝飯前の屁の河童さ世の中の何を見ても嘘だらけ、...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百十四号)

無神論者の言葉を詰めれば、虫論者となる、之は御自分が虫ケラだからツマリ自己弁護という訳だね、その虫ケラ共を人間に救い上げるのが、吾々の仕事なんだが、時々糞壺の蛆虫を床の間へ上げてやると、臭くないので、苦しい苦しいといって逃げ出す奴があるんだ...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百十三号)

追放解除になったので、御連中嬉しくてゾクゾク、手の舞、足の踏む処を知らずという有様、之は人間界の事だからいいようなものの、神様の方の追放解除は仲々大変なもんだが、神霊司令部へ行って、よくお願いすれば赦してくれない事もないが、神霊司令部とは外...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百十二号)

チャタレー問題は、要するに神経の問題だよ、検事はワイセツといい、文士はワイセツでないというのは、検事はワイセツに敏感だからであり、文士はワイセツに鈍感だからであるといふ訳なんだね、だから問題は読者にあるんだから、本を買った読者を全部呼出して...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百十一号)

今度、関西行で驚いたのは、往く道の所々に信者の固まりが奉迎された、今に熱海から大阪迄両側はギッシリ信者で埋ってしまって、騎馬巡査が警戒するという事になるんだそうだが、それはその時にならなくちゃまだ判らないよ、今一つは今に世界中の元首から、是...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百十号)

流行の尖端を行くものを知っているか、ダンスでも、テレビジョンでも、ストリップショウでも、アロハシャツでも、パチンコでも、アメリカ行でも何でもない、曰く一家心中アノ危ない朝鮮の焼野原を往ったり来たりしている大勢の人がある、中共軍と国民軍拙者は...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百九号)

チャタレー問題、ドチラもガヤガヤ、検事はワイセツだという、被告はワイセツじゃないという、拙者からいえば斯んな問題は屁でもないよ、つまり見解の相違なんだ、被告は助平だから当り前の事だと思い、検事は助平でないから、怪しからんと思うだけの話さ、ド...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百八号)

之は寸鉄ではない、尺鉄である、今の世の中の、裏表をかいてみよう、先づ(一)政治家は国民の利益を主眼とし、私を捨て公の政治を行う事、但し党の為なら、そこはそれ御都合次第と心得ていい事(二)官公吏は絶対公平にして金銭や情実に動かされない事、但し...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百七号)

今度、御守から光が出るのをハッキリ見た婦人があった、だから御守から出る光は手から出る光で、神様は私の手から、お光を出すんだから有難いだらう、だが今に口から、お叱りを出すんだから怖いぞよ今度の選挙は、保守派が大いに勝ったという、之は当り前だよ...
寸鉄

寸鉄活人 (栄光百六号)

拙者と夢声君との対談、曲者同志のやり取りだという、之は無事で結構だが、世の中にはクサイ奴同志のやり取りがある、之が即ち贈収賄事件、それから臭い者同志の恋愛がある、之が悲劇になるんだ、それから腐った同志の怒鳴り合い、之が夫婦倦怠期なんだ、それ...