結核新薬に就て

結核に対する新薬位現われては消え現われては消えるものは外にあるまい。之は何によるかという事の私の見解を述べてみよう。

吾々が常に唱うる如く薬剤なるものは、浄化作用である病気を一時的停止するだけの効果であって、停止された場合病気治癒の様相を呈するから、それに瞞され、真の治癒と錯覚し、その薬剤を効果ありと発表するのであるが、元々真の治癒ではないから、時を経て浄化再現し、病気発生となるから、その薬剤は自然消滅する。

すると又浄化停止の効果ある薬剤を創成し又駄目となり、又創成するというように繰返しているのが真相である。此根本原理を医学は知ったとすれば人類は如何に救われるであろう。

(光新聞二十四号 昭和二十四年八月二十七日)