恐るべき医療

この題を見たら世の中の人は驚嘆するであろう。特に医師諸君は此方の頭脳を疑うかも知れないが、事実は飽迄事実であって、どうする事も出来ないのは左の御蔭話を見れば成程と肯くであろう。それは医療を受け、医薬をのめばのむ程、目に見えて悪化し、しかも余病まで増えてゆく、その経路をみれば余りにも悲惨である。そうして医療ではよく脊髄の水を除りたがるが、これなども非常に間違っている事は、左の記事によっても明らかで、是非止めて欲しいと思う。

これ等の報告を見る毎に、医療の犠牲になって苦しみつつ、遂に生命にまで及ぶとしたら何といっていいか言葉はない。しかしこの医学の誤りを気附かせる事は敢えて難事ではない。一寸した急所が分ればいいのである。それは医学の病理が逆になっている事で、それを知って実際と照らし合わせれば直に分る筈である。それに就いて、皮肉かもしれないが、私の説に憤激して厳しい詰問をしてくれる事で、それが医学者を分らせるには最も捷径と思うのである。

五年間の医学盲信より目覚める

(本文省略)

(栄光二百二十五号 昭和二十八年九月九日)