地獄の娑婆

御釈迦さんの曰った通り、この世は火宅であり、地獄の娑婆であるのは、目の前の事実がよく示している。左の御蔭話を見ると、一人の既婚女性が一家を背負い、悪戦苦闘しつつある経路がかき連ねてあり、全く涙なくしては読めない程である。この様な不幸な人は現在世の中には数え切れない位あるであろう。このような手紙を見る度、ジットとしては居れないのである。といってもただ歎くばかりでは何にもならない。救える自信がなくては、どうにもならないのが普通であるが、本教こそそういう不幸な人達を、天国へ救えるのであるから、一人でも多く救わずにはおれないのである。そうしてよく調べてみると、その原因は例外なく病気にあるのであるから、何といっても病気を治す事で、それ以外根本的救い道はないのである。処が一般人は病気は医療でなくては治らないものと信じているのであるが、事実は散散金を使っても、一時的で心から治らないに拘わらず、それに気付かないので、実に可哀想なものである。これ等を見る毎に若し本教が出現しないとしたら、人類はいつになっても不幸の底に呻いている訳であって本教こそ全く最後の神の救いである事は肯けるであろう。

地獄の苦しみより救われ今は光明の道を往く私

(本文省略)

(栄光二百三号 昭和二十八年四月八日)