医学断片集(五) 赤痢

赤痢は今年も大分流行しそうな形勢であるので、当局も大いに憂慮しているようだが、何しろ医学では此病気の本当の原因が分らないので、何とかせざればなるまいと熱心に注意しているが、其方法たるや二階から目薬程度のもので、ヤレ外出から帰ったら手を洗えとか、食事の前もそうせよとか、出来るだけ清潔にして、食物や食事に注意せよなどと消極的手段を教えているが、之を吾々からみれば、全くナンセンス以外の何物でもないのである。

そこで此病気の真の原因を教えて上げようと思うのである。それは薬剤を体内に入れると薬毒で血が濁る。処が現代人は頭脳を酷使するから、其毒血は頭脳へ集溜し固結する。すると浄化作用が起って、発熱と共に液体化した毒血は、下降して腸に集中し、肛門から出るのであるから、放っておけば自然に治り、予後は頭脳は明晰となり健康は増すのであるから実に結構なものであり、生命には何等危険はないのである。処が其原理を知らないから、解熱さしたり、頭脳を氷で冷したりして、浄化を妨害するから、生命の危険に迄及ぶのである。

(栄光百五十号 昭和二十七年四月二日)