寸鉄活人 (栄光百三十号) 

何処も彼処も不正、誤魔化し、遣い込み、涜職、詐欺等々出るわ出るわ、此奴等はみんな此世に神なんかあるもんかという利口者なんじゃぁない、馬鹿者なんだよ

処が此馬鹿を造るのが現代インテリなんだから、馬鹿製造業の何と旺んなる事よだ、というと此方を馬鹿と言うだろうが、それがつまり馬鹿の馬鹿たる証拠で、自分の馬鹿が分らないから、馬鹿でない者が馬鹿に見えるので、其馬鹿さ加減が分らないよ

じゃによって馬鹿骨を折って、馬鹿を止めさせようとしても、馬鹿になりきっていているので気が付きそうもないんだから、馬鹿々々しい話さ

だから馬鹿な政治や、馬鹿な教育をしている其馬鹿さ加減が分らないんで、馬鹿臭くて見ちゃいられないよ

昔から馬鹿につける薬はないというが、全くだ

虎造君じゃないが馬鹿は死ななきゃ治らないとは、巧く馬鹿野郎を言ったもんだと、馬鹿に感心したんだがね

アア斯んな馬鹿な事ばかりいってると、馬鹿ッ正直の吾々は、馬鹿にされるから、此辺で止すとしようよ、馬鹿でなくもない僕等はネー

(栄光百三十号 昭和二十六年十一月十四日)