拙者と夢声君との対談、曲者同志のやり取りだという、之は無事で結構だが、世の中にはクサイ奴同志のやり取りがある、之が即ち贈収賄事件、それから臭い者同志の恋愛がある、之が悲劇になるんだ、それから腐った同志の怒鳴り合い、之が夫婦倦怠期なんだ、それから、クサイ同志のヒソヒソ話、之が駈落、アー面倒臭へ
夢声君との対談の中に、拙者は肺病でも美人ならキッスをしてもいいと言ったが、まだキッスをして呉れといって来る美人は一人も来ないので、変だと思ったら、ナーンダ奥さんに済まないからだとさで、拙者もトウトウ諦めました
選挙が済んでから訴える奴がいる、之が本当の人の選挙を頭痛に病むという訳さ
之から電車に乗る前には、生命保険をつけて、遺言をして、水盃をして出掛ければ、安心なもんだよ、ドージャ智慧があるだろう
(栄光百六号 昭和二十六年五月三十日)